オノ.ヨーコ

~ヨーコのキャリアと歴史~1960s~

60年代のヒーロー、素顔のオノさんを探ってみた。トレードマークのサングラスに、黒いジャケットとパンツ姿で颯爽と登場したオノさんは実年齢とは程遠い若々しい様相で、ユニークに明るくインタビューに答えていた。

サンフランシスコの印象は、「ここは、私がアメリカで一番初めに訪れたところなので、思い出深い街なんです。まだホントに幼い頃でしたけどね。」と、なかなかにご満悦。オノさんとジョン・レノン氏の共同制作でもある「WAR IS OVER!/ IF YOU WANT IT」と書かれた巨大なボードをホワイトハウスに建て掛けてはどうか?という問いに対して「それは一つの大きな挑戦ね。今は“キル!キル!キル!”なんて、感情を剥き出しにして、互いを憎みあうような世の中になってしまっているけれど、時が経てば、きっと分かり合えるようになるはず。」と、平和への想いを口にした。

「最近は制作に追われて、毎日がとても忙しい」と言うオノさんだが、時にはしずんででしまう日もあるという。「そんなときは、自分の心がHappyになるようなことをするの。例えば空を見上げるとかね。今、この瞬間の空の美しさを心で見て、感じれば、いつの間にか、暗い気持ちはどこかに消えていってしまうものよ。」

アーティストとして、常に新境地を切開こうとしてきたオノさんにとって、自分が何人なのかという認識は、取りたててないらしく、「だって、私達にとって、世界はとても近いものになっているでしょう?今は、国同士のレベルではなく、地球という一つの大きな単位で考えていくべきだと思う。だからこそ、自分が何人なのか?なんて意識は、全く重要ではないと思うの。」と、答えた。

常識と限界というタブーを常に打破しようと努めてきたオノさんの作品が数多く展示されているこの回顧展では、初期時代から最近のものに至るまで、様々に変化を繰り返したオノさんの、芸術へのアプローチを感じる事ができる。そんな彼女を支えているのは、実は、アートへの熱い想いなのかもしれない。 

文:南貴子 

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