物価が高いサンフランシスコで唯一りーずなぶるにクオリティーの高い居酒屋メニューとお酒を楽しめる店

Fairfax CA

新世代アメリカ風Izakaya

Village Sake 

 サンフランシシスコの和食ブームは年々多様性が進み、ノンジャパニーズ経営者のレストランが増加している。現在ベイエリアではミシュラン星を獲得しているのは日本人とノンジャパニーズは半々の割合だ。高品質でユニークなレストランは郊外にも広がり各地で話題となっている。今回、サンフランシスコの郊外の小さな町、Fairfaxにアメリカ人の共同経営者が手がける噂のレストランがあると聞き取材に出かけた。

この小さな町は地域力がある。Fairfaxから生まれた「Good Eath」(持続可能なスーパー)は住民の支持で急成長を遂げた。町の中心には小さな個人商店が多くマーケットやカフェ、レストランが並びほのぼのした光景だ。そんな通りにある人だかりを見つけた。この町に一軒しかない日本食レストラン「Villege Sake」の開店を待つ人の列だ。評判を聞いたところ、幅広い年齢層の客が同店の自慢をしてくれた。地域に愛されている様子が伝わってきた。

噂のレストランは、Scott Whitman とScott Porterが初めて経営するハイエンドなのにカジュアルな居酒屋。 シェフのWhitman 氏はサンフランシスコのアメリカ料理老舗の「Fog City Diner」が90年代大阪にオープンした際、スタッフとして大阪で15年間過ごした。その生活の中で日本食の魅力に取り付かれ、アメリカに帰ってからも高級日本食レストラン、「Sushi Ran」でキッチンシェフとして技術を磨き高く評価されている。その内に新しいメニューのアイディアや自分の店構想が湧いてきた。

そして2015年、両者が生まれ育ったFairfaxに「Village Sake」をオープンした。その場所を「村」と表現したPorter氏は、「良いだろう、この名前?この地域の人が飲んで食べて交流する場所をイメージしたんだ」と地元愛を語る。Porter氏の経歴はなんと、現役の消防士。何故未経験のレストラン経営に挑んだかを訊ねると、「食べることが好きなんだ。一度しかない人生にいろんな事に挑戦してみたかった」。生まれも育ちも同町でWhitman氏とはルームメイトで友達だった。

カジュアルな店内は、木のぬくもり感じる木目のテーブルと優しい照明がコージーで居酒屋スピリットを感じさせる。和風なパーテーションはプライバシーを保て居心地が良い。効率よく動く従業員は皆フレンドリーで楽しそうに見える。オーナー二人の陽気な人柄が店作りに大きく影響しているようだ。

メニュー構成はWhitman氏による創造的なメニューが並ぶ。この日のスペシャル「Seater albacore」($11)は、レモングラスーゴートチーズ小さなキューブがアクセントとなり、さっぱりしたバジルとカレーオイルで味に厚みを出している。オススメメニューの「seared toro」($24)は、中トロの部位を炙った柔らかくとろけるような舌触りにキャビアのトッピングが斬新。リッチな味覚にすだちの酸味がバランス良い。「Kansai ika($11)は Whitman自身が大好きな大阪メニューで、地元で獲れた新鮮で柔らかいイカをチリアイオリで頂く。そのほか大阪名物たこ焼きやお好み焼きも人気。ポークベリーや酢の物などの伝統的メニューもあるがどれもアメリカン風に一工夫加えているのが特徴だ。またアジア風キムチ芽キャベツやダンプリングなどの軽いものからロブスターやキャビアを使ったハイエンドメニューには鱈の西京漬や和牛ビーフのタタキも加わり、アメリカ風居酒屋の醍醐味となっている。ハイエンドなのにSF料金に比べるとリーズナブルで毎日通いたくなる店だ。

「酒と食を楽しむ場所」がコンセプトの「Village Sake 」らしくドリンクメニューは多種の自酒、他焼酎、ビール、ワインなどを揃える。中には特別熟成酒や樽酒などもあり酒好きにはたまならい。オープン以来ローカル誌にベスト100店や2017年「Michelin Guide’s Bib」の評価を得た同店は軌道に乗り、近々新しい酒バーもレストランの隣にオープンする。「Village Sake 」は、地域住民に支持され次のステージに進もうとしている。

19 Bolinas Road

Fairfax, Ca.

415-521-5790

http://www.villagesake.com

Sunday 5-9pm
Wednesday-Saturday 5-10pm  Closed Mondays & Tuesdays